バーチャルオフィスとは?

バーチャルオフィスとは?究極的には「作業場を必要としないビジネススタイルを実現できるオフィス」の事である。と言っても初めての人には理解出来ないだろう。理解するには、ビジネスにおけるオフィスの形態とこの業態が分かれば概ね把握が可能だ。

ビジネスにおけるオフィスグレードを考える

様々な業種や業態のビジネスが存在するが、一般的にはテレビや雑誌、ドラマで見るようなお洒落なオフィスから、こちらもテレビや映画、雑誌でも出て来そうなデスクが並べられただけの雑然としたオフィスまで、インテリア的な観点からのオフィスグレードは、確かに存在する。しかしながら、バーチャルオフィスを説明する上で煌びやかな内装など、見た目は必要な要素ではない。

オフィス形態の種類

1位 自社ビル・自社フロア

図を見て頂ければ分かるがオフィスたるもの序列を考えれば、いわゆる自社ビルがトップ。起業家には難易度が高く、スタート時にメリットも少ないが、一番高額で手間もかかるが様々な不動産的な制約が無く自由度も高い。さらに金額の相対的な高さはあるものの、購入額と同額で売れれば固定資産税だけでオフィス(ビル)を持てる事にもなり、やはりオフィス形態の王者と言えるポジションだ。

最近では、一棟ビルではなくオフィスフロアを区分所有する形態も一般的になっている。この形態であれば、購入金額を一棟ビル購入より抑える事も出来るし、必要な分だけのフロアを購入する事が出来るので、手が届きやすい。共有部の自由度は少ないものの、フロアに関してはオーナーであるので、ほぼ自由にできる。

2位 賃貸オフィス

多くの人が知るオフィス形態の1つである賃貸オフィス。賃貸住宅と同じようにオーナーからオフィスフロアやビルを借りて、自社用途で使用する形態だ。所有するよりは費用がかからないものの、未だに敷金が存在する事が多い。2000年前後は10か月~8か月もざらにあったが2020年現在では、2か月~6か月なども増えてきている。さらに代表者の連帯保証に火災保険、家賃保証保険まで入れられると言う事もある。

不動産管理会社やオーナーによっては、2年毎の更新費用なるものも発生することがある。家賃の減額を依頼してくる事は滅多にないが、家賃の増額は依頼してくる。など、所有に比べ安価であるもののそれ以外のしがらみや費用、手間などが格段に増えてくるのが賃貸オフィスの特徴でもある。

3位 サービスオフィス

バーチャルオフィスとは?と言うタイトルの記事だが、説明する為に既にここまで来てしまった。バーチャルオフィスを説明するには、サービスオフィスを理解してもらう必要がある。サービスオフィスとは、バーチャルオフィスを内包しているオフィス形態だ。オフィス形態に関して、所有・賃貸と来たら最後がサービスオフィス。と言う事になる。

サービスオフィスを簡単に言うならば、ほとんどのケースで敷金数か月などが存在せず、入会金と敷金1か月で済んでしまう。解約する時も解約前1か月から解約できる。必要なサイズを借りることが出来、減らしたり増やしたりもできる。起業したり独立したりするには、かなり使い勝手がよいオフィス形態がこのサービスオフィスなのだ。

サービスオフィスとバーチャルオフィス

オフィスグレードにおける第3位。最下層に存在するのがサービスオフィスだが、サービスオフィスと言っても様々な形態があるので確認してみよう。

サービスオフィスの部屋提供型

図の左から説明していこう。サービスオフィスの部屋提供型・・・ネーミングセンスが無いのは突っ込まないで頂きたいところ。サービスオフィスの中でも個室を提供するタイプをレンタルオフィスやシェアオフィスと言ったりする。

レンタルオフィスと一口に言っても完全な個室と半個室が存在する。業者によっては、個室と謳っておきながら内覧しにいくと上が空いてたりする。面白い事に壁が天井までついていないレンタルオフィス業者の中でも、その幅が1㎜~1m越えと読んで字のごとく空き幅に差が非常に大きいのだ。正直な事業者は、写真で分かるように掲載したり半個室と謳ったりしている。

こういったレンタルオフィスのような部屋貸しであっても、さらに専有なのか共有なのかでシェアオフィスになったりする。レンタルオフィスなのに専有じゃない場合もあり、ややこしい。例えば、レンタルオフィスのような完全個室を時間で使える事業者もあり、もはや訳が分からない。とりあえず部屋提供型では、完全個室・半個室・個室風があり専有・共有があるのだとご理解頂きたい。

サービスオフィスのオープン型

次に図の右側のオープン型。ご存知の方も多いWeWorkを知らしめたコワーキングスペースだ。おしゃれな空間におしゃれな家具とおしゃれな人達。そんな妄想が膨らむオフィス(実態は違うと言う記事は別の機会に)。具体的には、割かし広いスペースにデスクやチェアー、ソファーなどを配置し、ミーティングやデスクワークが出来るオフィススペースがあるのがコワーキングスペースだ。

基本的にはオープンであるので、作業中のPC画面だったりは見えてしまうし、他の人のタイプ音だったり作業姿は見えてしまう。コミュニケーションを取りやすくする為だったり、安く使う為、どうしようもなく使っていたり。理由は様々だがレンタルオフィスよりも安い。荷物があれば貸しロッカーなどもあるので、かなり節約できる。

このコワーキングスペースは、貸デスク・シェアデスク・シェアオフィスと同義として使われる事もあり、事業者の説明や写真を見る事でしか判断は出来ない。ドロップイン型も存在しており、1時間いくら。1日いくらでスペースが使える形態も存在している。

サービスオフィスの原則オフィスなし型

なんともネーミングセンスが無い事が露呈している・・・事はさておき。ここまで説明してきて、オフィスがあってもオフィスを使わなければ、それはもうバーチャルオフィスなのです。レンタルオフィスを契約してもオフィスへ行かない。コワーキングスペースを契約してもオフィスへ行かない。だったら、この人たちは、契約的には違う名称を契約しているが、実態としてはバーチャルオフィスとして使っている。と言っても過言ではありません(荷物を置いたりしているかもしれませんし、数か月に1回使うかもしれませんが)。

バーチャルオフィスとは、オフィスに出向く事無くビジネスができる人達が使う、オフィス形態の1つです。もっと深堀りすれば、「もしかしたら、デスク必要かも」「ちょい置きしたい荷物あるかも」「プリンター欲しいかも」「自分の部屋欲しいかも」など、実態より一回り大きいサービスを契約している人が多いのも事実です。その結果、ワークスペースやロッカー、会議室なども使わず「なんだ、バーチャルオフィスで十分じゃん」となる人が一定数存在します。

バーチャルオフィスのサービス内容

バーチャルオフィスのサービスを考えた時に内包される主要なサービスは、下記の通りです。これ以外にもデスク利用やロッカー利用、バックオフィスサービスなどがありますが、これが無ければバーチャルオフィスじゃない。サービスに絞ってあります。

  • 住所利用
  • 荷物受取代行
  • 転送電話
  • 電話代行
  • 貸し会議室

住所利用

バーチャルオフィスでこれが無ければ、それはバーチャルオフィスではない。と言えるぐらい基本的なサービスが住所利用です。事業者から契約者に対して特定の住所が貸与されます。事業者の中には、契約者にとって固有の住所が割り当てられる事もありますが、ほとんどの場合で契約者全員が同じ住所を使う事になります。

例えば、〇〇ビル2階や〇〇〇号室などです。固有の場合は、〇〇ビル2階-Aだったり〇〇ビル2階-205などの住所を使う事になります。ビジネスシーンでこの住所は、名刺・Webサイト・法人登記・登録用住所などに用いる事が出来ます。

荷物受取代行

住所利用で名刺やWebサイトで住所を出していたり、本店として住所を使っていれば郵便物や荷物が届く事になります。その荷物を事業者が契約者に変わって受け取るのが、この荷物受取代行のサービスとなります。事業者によっては、人が受け取るところもあれば、完全に無人でポストで全てを受け取る事もあります。このサービスも無ければ住所利用だけとなってしまい、バーチャルオフィスとは言えません。

転送電話

住所利用で名刺やWebサイト、パンフレットに住所を書いたら電話番号も必要になってきます。ビジネスで使う用の専用電話番号を入手する為のサービスがこの転送電話サービスです。事業者から貸与された電話番号にかかってきた通話を自分の携帯電話などに転送して使います。バーチャルオフィス事業者だけではなく、通信事業者もこのサービスを提供しているケースもあり、価格やサービス内容については、比較検討できる要素でもあります。

電話代行

転送電話と異なり、電話代行サービスでは、自分で電話を受けるのではなく、オペレーターに対応してもらうサービスです。契約者が移動中、MTG中であったとしても電話を逃さないので、自分自身で電話に出ない場合は、電話代行を契約したほうが便利です。また、電話代行のサービス中には、転送電話サービスも含まれている事がある為、電話代行サービスを契約する事でどちらのサービスも使える状態にする事が可能です。

貸し会議室

バーチャルオフィスとは言え、こちら側に来てもらう必要があり、どうしてもカフェなどではなく、会議室でかしこまった対応をしたい。と言う場合は、貸し鍵室を使います。税務調査で使うかな。と思われる方もいらっしゃいますが、税務調査の場所は指定出来る為、契約先のバーチャルオフィスに会議室が無くても問題ありません。

バーチャルオフィス契約時に必要なもの

基本的には、法令に基づき各社サービス提供を行っているので、必要な書類は大体どこも同じです。個人であれば個人の本人確認資料。法人であれば登記簿と代表者の本人確認資料。さらに対面契約ではなく、非対面契約であれば現住所に対して郵送物が送られてくる住所確認のフローが発生します。マイナンバーカードは、身分証の1つとして使えますが必須ではありませんので、免許証で大丈夫です。保険証の場合、顔写真が無い為、追加書類を求められます。

バーチャルオフィスの補足

バーチャルオフィスとは、契約上の最小限のプラン構成であると言えます。よって、バーチャルオフィスを契約していても、会議室を使えたり、デスクスペースを使えたり出来ますし、レンタルオフィスやコワーキングスペースへの契約へアップグレードさせる事も出来ます。

おススメとしては、バーチャルオフィスか他のプランで悩んだ場合、まずはスモールスタートを心がけ「やっぱ足りなかった」と言う状況のほうが無駄がありません。レンタルオフィスを借りてからバーチャルオフィスにするには、個室内にその時点で色々物があるはずですので、色々と大変だったり、それが面倒な為に月々数万円多く支払い続けたりする人もいるぐらい億劫です。

まとめ

バーチャルオフィスとは、オフィス形態のミニマムなプランであり、ビジネスシーンでは、これ以下の状態は自宅とオフィスが一緒の状態を指しているので、田舎のほうでしか考えられません。よって、事業内容などにもよりますが、迷うぐらいであれば、まずはバーチャルオフィスからのスタートがおススメです。

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